Life is Journey 〜旅人は定食屋にて癒される〜 2015.12

Life is Journey 〜旅人は定食屋にて癒される〜


先日、カリフォルニア州のベイエリア(サンフランシスコ湾の湾岸地域)でBayEdo(米江戸)という活動をしている和歌麻呂ちゃんと交流する機会がありました。彼女は江戸文化をキーワードに日本とカリフォルニアをつなぐ取り組みをしています。インターネット「BayEdo Radio」や、江戸時代の「恩送り」に基づいたフリーペーパーならぬギフトペーパー「BayEdo かわら版」などを通じてパーマカルチャーや非暴力コミュニケーション、ギフトエコロジー、オーガニックフードなどを広める取り組みをしている彼女が今やりたいことは「アクティビストの為の保養所」。

社会変革や環境保護の活動をする人や市民ジャーナリスト、政治家などが活動の合間に心身を休めたり、健康を整える為の食事をとったり鍼灸や整体を受けたりできるような場作りです。「自分はバリバリ動くことはできないけど、たとえばデモに行って疲れて帰ってきた時にほっと一息ついて味噌汁一杯飲めるような、そんな場の女将になりたい」と言っていました。

琵琶法師や松尾芭蕉や富山の薬売りや旅芸人や飛脚たちが地域と地域をつなぎ、情報やものや想いを繋ぎ合わせていくように旅を続けてこられたのは、和歌麻呂ちゃんが思い描くようなホスピタリティあふれる暖かい場が日本列島中にあったからこそなのでしょう。全国の蕎麦屋や寿司屋や定食屋や茶屋は、旅人が心や体を休めたり整えたりできる「養生スタンド」のようなものとも言えるでしょう。 

僕が旅の時に携帯する必須栄養食品は、物量としてはそんなに多く持たなくても健康が維持できると思っています。それらは例えば松尾芭蕉が欠かさず携帯していたという梅干し、飛脚が腰にぶら下げていたという味噌、そして塩、ごま塩、番茶などです。これらを食事中や食事前後に摂る事で食当たりや消化不良といった「旅中の体調不良の主原因である消化器系統のトラブル」を防ぐ事が出来ている実感があり、これらの養生携帯食を身につけることで、旅の健康はかなり促進されると思っています。全国に養生スタンドがあり、そこで休んだり食事を摂ったり出来るだけでなく梅干しや味噌やごま塩や塩や番茶や鉄火味噌の補給が出来たら、旅人の健康はかなり助けられるのではないでしょうか。

旅人達が土地土地の人と交流し、出会いと見聞を広げ深めていく。彼ら彼女らから見聞きする旅の話から、土地の人達は世界で起きている出来事を知る。旅人達は各地の味噌を知り、野草を知り、塩を知り、体の仕組みを知る。工房で味噌を仕込みながら、今やっている一つ一つの取り組みや営みがそんな未来につながっていく事を夢想しています。